先ずはコップを上に向けよう
子供達に指導する立場になったけれども、中々うまくいかないという方に向けて書きます。
大人であっても聞く気がない人にいくら説明しても意味がありません。倒れたコップに水を注いでいるのと同じです。
先ずはコップを上に向け子供が説明を聞く状態にしましょう。
ではどうすればあなたの指導を聞いてくれるでしょうか。以下の3つを思い返してみて下さい。
1 稽古中、適度な緊張感があるか
2 指導者に権威性があるか
3 剣道に興味を持たせる工夫をしているか
先生が怖く緊張感がありすぎてもよくありませんが、楽しい雰囲気を大事にしすぎる余り緊張感のない状態になっていませんか。稽古中は指導者自身が気を引き締めていきましょう。
指導者が大きな声を出し、言わなけばいけない事ははっきり言い、子供達に「今は集中する時間だ」と理解させましょう。
指導者自身に権威性はありますか?子供達になめられたら、いくらいい事を言っても子供達は聞いてくれません。
だからと言って必ずしも指導者が高段者である必要はありません。
仮に指導者の技術がいくら未熟でも、誰よりも学び、誰よりも自身が稽古している姿勢を見せ、礼儀や挨拶などの指導をしっかりしている大人はなめられません。
次に子供自身は剣道に興味をもっていますか?
もし剣道が好きではない、剣道に興味が無いのであればそれは指導者の責任です。
剣道は大人になっても続ける事が大切です。
剣道は人間性を高め社会に貢献する人間になることが目的であるので、学生時代に高い戦績を出したが、大人になって剣道辞めました、ではもったいないのです。
きちんと子供達一人一人の存在を認める言葉をかけましょう。
昨日より少しでも上達した事を見つけ、言葉にして本人に伝えましょう。
子供一人ひとりに興味を持ち、上達している部分を見つけ、声に出して伝えてあげてみましょう。
その子の特徴はイメージ系?それとも論理系?
何回言っても左足が右足を超えてしまう。
何回大きく振れといっても竹刀の振りが小さい。
もうどう教えていいか分からない。そんな経験ありますよね。
厳しく言ったり、しつこく言ったら嫌がられるかもと悩んだり。かといって指導しなければ変なクセがついてしまう。僕も悩んだ時期がありました。
正解は何百回でも教えて下さい(笑)
どんな競技でも名監督は、大事な事を平気で何百回でも言うそうです。
3、4回説明したくらいで教えたつもりになってはいけません。本人が理解するまで根気強くいきましょう。
その上で子供にはイメージ(ヴィジュアル)でないと理解できないタイプと理屈で納得する子がいます。
また説明の時間が長いと集中力が途切れますので、稽古中に説明を入れる時は
1 30秒〜1分くらいに短くする
2 わかりやすい言葉(理屈)と、実際に自分がして見せる(イメージ)
の2つを意識して、イメージで理解する子も、論理的に理解する子も両方分かるように気をつけています。
余裕があれば本人の試合や練習動画を撮影して、見せてあげるのが一番いいです。
抽象的な言葉で説明するよりも、本人が自分の映像を確認することが一番理解スピードが早いからです。
今の時代スマホ一つで簡単に動画撮影できますので、利用しない手はありません。
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