「もっと思い切り打て」と言われても・・・

経験者

先生に「もっと思い切り打て」と言われるけど出来ません

経験者の方でこんなアドバイスをもらった方いませんか?

・打たれてもいいから、もっと思い切り打った方がいい

・まだ捨てきって打てていない

そんなアドバイスをいただいた時こう思いませんか?

「分かってるけど、相手に打たれる気がして思い切り打てないんだよ。」

「思い切り打っているつもりだけど、何か体全体で気持ちよく打てないんだよ。」

僕もそうでした。

今回は、そんなお悩みを解決するために、全力の一打を打つ方法を解説します。

捨て切るの正体

剣道はすぐに精神論に陥りやすいので、ここでは精神論は取り上げません。(僕は精神論は大好きですが。)

結論から言うと思い切り気持ちよく打てない原因は大きく分けて以下の3点です。

1 手に力が入っている

2 腰が入っていない

3 攻めが出来ていない

この3つの原因のいずれか、もしくは全てが出来ていないから、1本になるかどうかは別として思い切り打てていないと思われます。

順番に解説します。

手の内は出来ているか?

1つ目の「手に力が入っている」は多くの人が通る道です。

思い切り打とう。速く打とう。と思えば思うほど右手に力が入ってしまい、キレのある打ちが遠ざかってしまいます。

先ずは「手の内」を習得して脱力を覚えましょう。

正しい脱力を習得すれば、腕の筋肉に頼らずより多くの筋肉が使われるため、「思い切った打ち」に近づきます。

腰は入っていますか

2つめ目の「腰が入っていない」は自分では気づきにくいかもしれません。

自分の稽古や試合を動画撮影してもらい、客観的に自分の腰が入った状態かどうか確認してみましょう。

動画を見て、腰が入っていないと感じた方は次のことが出来ていないかもしれません。

・左足で体を押し出せていない

・構えた時の足幅が狭すぎる

左足で床を押して、体ごと前に送り出せていれば自然と腰も入ってきます。

また足幅が極端に狭いと、腰が入った状態になる前に手が動き出しているという状態になり易いです。

攻めは出来ていますか

手の内も出来て、腰も入った打ちが出来るけど、それでも相手がいると思い切り打てる気がしない人は「攻め」を考えてみましょう。

剣道における攻めは奥が深く語ればキリがありませんので、ここでいう攻めとは、

 一足一刀の間合いに先に入ること

と定義させてもらいます。

ちょっと追い込み稽古や打ち込み稽古を思い出して下さい。

遠間から勢いをつけて打った場合、誰しもが「思い切り打てる」のです。

試合の時に思い切り打てない状態と何が違うのでしょう。

それは「助走」です。

当たり前すぎる・・・と思ったあなた、最後まで聞いて下さい。

では試合ではなぜ助走が出来ないのでしょう。

助走をつけて打てば「今から打ちますよ」と教えるようなものだからですよね。

しかし、よく考えて下さい。同じ一足一刀の間合いでも助走をつけた人と止まったままの状態の人が、よーいドン!で同時に打突するとどちらが打ち勝ちますか?

答えは助走をつけた方です。

試合における助走とは、必ずしも2歩も3歩もつける必要はありません。

1歩だけ右足だけで半歩で十分なのです。

その少しの助走を「攻め」に転化すればいいのです。

「攻め」の本質は「相手を動かすこと」です。

本気で「今から打つぞ」という気持ちで一足一刀の間合いに入れば、相手は防御の動作に入ったり、出鼻技を狙ってくることでしょう。それは相手があなたの動きを見て鉄壁の中段の構えを崩した状態なのです。簡単にいうとそれが攻めです。

剣道では、打って勝つな、勝って打てという表現をよく使います。

たまたま打突が当たったから勝った!ではなく、攻め勝った状態で打突しなさいという攻めの重要性を説明した格言です。

また助走をつけることで、腰が入った状態になり、後は踏み込みと手を出せば打突が完成する状態になっています。

下半身の充実と先に動き出した勢いがあれば「思い切って打つ」ことに繋がります。

注意点は、間合いに入る→打つを単調にやると必ず打たれますので工夫が必要です。

先に間合いに入るけど相手に打たせて返し技を狙う

間合いに入ったり遠間に戻ったりといつ打つのか分からないようにする

小手を狙いながら間合いに入って面を打つ

など工夫の余地はいくらでもあります。

いずれにしても間合いに先に入って攻めが効いた状態になることが「思い切り打てる」状態です。

おわりに

構えた状態から打突が当たるまでには

1腰を前に出し重心を前に出す

2左足で床を押し体ごと前に出す

3手の内を効かせて打突する

4右足の着地(踏み込み)

という流れがあります。

試合になると思い切り打てなくなる原因はこの1から4までを一瞬で同時にやろうとしていたからです。それでは必ず手に力が入ったり、腰が残ったりします。

1、2を攻めにすることで思いきり打てるようになります。

思い切り打てるようになると、たとえ返されても気持ちがいいものです。

「この攻めからは返されるのか」というサンプルを手に入れられるので、1歩前進です。

逆に打たれることを恐れて防御と打突が中途半端なままだと進歩はありません。

是非思い切り打つを実践して気持ちのいい剣道を一緒に目指しましょう。

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