剣道を始めようとする君へ
小学校ももうすぐ卒業。春から中学生になる君へ。
小学校では無かった部活動。
そんな数ある部活の中でも君は『剣道』に興味を持ってくれているんだね。
きっかけは、知り合いに誘われてとか、漫画を読んでとか、道着姿がカッコいいからとか人それぞれだと思うよ。
そんな君に、君よりちょっぴり剣道を長くやってきた僕から一言。
剣道を選ぼうとしている君のセンスはずば抜けている!
断言していい。剣道ってちゃんとやれば、それくらい今の時代に生きる僕たちにとって素晴らしいものなんだよ。
剣道を始めると年を召した先生が「剣道は人間形成の道である」とか「礼儀を学べば君が社会に出た時に役に立つ」とかよく分からない事を言ってくると思うんだけど、決して間違った事を言っている訳じゃないから剣道自体を嫌いにならないで欲しいな。
結論から先に言うと本当の剣道家が目指しているのは「自由」なんだ。
本当の自由って何?
「剣道が目指しているのは自由?」武道って礼儀とかがうるさそうで、自由とは正反対なイメージがあるよね。
君にとっての「自由」って何かな?
親に文句を言われずに好きなだけゲームをすること?
好きな物を好きなだけ買える事?
殴りたいあいつをがまんせずに殴ること?
何だか違う事は頭のいい君だから分かるよね?
本当の自由っていうのは、
自分が心の底からやりたいと思っている事と
実際にやっている行動がイコールで
その事が誰かのためになること
なんだよ。
大人でも意外と本当の自由を知らなくて、ほとんどの大人が行きたくもない会社に行ったり、やりたくもない仕事をやって、会いたくない人に会って、だんだん不自由になっている事から目をそらして生きているんだ。
君はそんな大人になりたいかい?
最初に例に出した自由が、何だか違うなって思った正体は、自分がやりたいと思っている事とやっている事は同じだけど、誰かのためになっていないからなんだ。
つまり剣道が目指しているゴールは
自分のやりたいようにやったら、何だか世の中から褒められるんだけど
っていう人間になる事なんだよ。
本心のレベルを高める
その為には心の底から思っている、君の本心をレベルの高いものにしていかないといけないんだ。
君の心の底からやりたい事が自分だけの事じゃなくて、世の中のためになる事なら、やりたい事をやればやるほど世の中に貢献する事になる。こんなに楽しいことはないよね。
でも決して難しく考えなくていいんだよ。そのレベルの高い本心は君はすでに持っているから。
みんな、成長していく中で、「金持ちになりたい」とか「とにかくモテたい」とか「めんどくさい」とか「あいつより上になって褒められたい」とかレベルの低い本心の方が大きくなってしまうんだ。
心の底から思っている事をやって世の中に貢献している人を「人格者」とか「徳が高い人」って言って、心の底では自分の事しか考えていないいけど、世の中に貢献しているアピールをしている人を「偽善者」って言うんだ。
(人格者はやりたい事をやれてるから自由、偽善者はやりたくない事をやっているから不自由)
ここまで説明したら頭のいい君は気づいたはず。
剣道の本質は「剣の技術で一番を目指す」ものでもなければ「自分の身を守る護身術」でもなくて「本当の自由」を得ることにあるんだ。
(試合に全てをかける事は素晴らしい事だし、若い時はそういう時期があっていいと思うけど。)
そのためには、レベルの低い本心を切り捨てて、レベルの高い本心になるように心を磨く必要がある。
そのために剣道の稽古(けいこ)があるんだ。
そんな剣道を君が好きになってくれて、大人になっても本当の自由を求めて続けていけば、どんな仕事をしたとしても必ず君は「人格者」だねって言われるようになっているし、きっと満足のいく人生だと思うんだ。
それは「天才」や「秀才」よりも素晴らしい事なんだ。
最後に
剣道は「集中力がつく」とか「礼儀正しくなる」とか言われるけど、他のスポーツだって集中力や礼儀は身に付くって僕は思ってる。
人格を高めて本当の自由を手に入れる事を目指している競技が他にあるかい?
そこを目指すのは、有名なスポーツで世界一を目指す事よりハードルが低くて、有名なスポーツで世界一になるより社会に貢献出来ると僕は信じているから、剣道に夢中なんだ。
剣道は奥が深いから、他の人と比べないで、一歩づつでいいから基本を大切に習得していってね。
剣道は奥が深いから、中学生から始めても大丈夫。大人から始める人も結構いるよ。
このブログを読んでくれたのも何かの縁だと思うから、剣道について不安や疑問、感想があればインスタのDMにメッセージを送ってくれたら、真面目に返信するよ。
こんな真面目なブログを最後まで読んでくれて本当にありがとう。君はきっと立派な剣士になるよ。
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