立礼から蹲踞(そんきょ)まで

初心者マニュアル

素振りまで出来るようになったら、早く面を着けて実際に相手を打ってみたくなってくると思います。

でももう少し待って下さいね。その前に練習や試合前後の礼儀作法を身につけましょう。

なぜ剣道でここまで礼儀作法にうるさいかというと、剣道の本質は人としての成長にあるからです。

社会の中で人に影響を与える人間になるには、人に迷惑をかけるような「自分勝手」な欲求をコントロールしなければなりません。

特に剣道のように相手を竹刀で叩くような競技は、放っておくと暴力的な性格が増幅したり、相手に勝つ事だけが良しとされかねません。

そのようなレベルの低い気持ちを抑制し、相手に感謝、敬意を払う人間に成長するためにも剣道では礼儀作法を重んじています。

この記事を読めば稽古や試合の前後に必要な礼儀作法が理解できます。

立礼

簡単にいうと礼には2種類あります。

1 神前、正面、上座、先生への礼 上体を約30度倒しての礼

  背筋を伸ばしたまま腰から約30度傾けて例をする。

2 相互の礼(練習相手との礼) 上体を約15度倒しての礼

  相手の目を見たまま約15度の会釈(あごが出たり、腰が曲がったりしないよう注意)

礼をした後は一呼吸姿勢をキープした後、静かに元の姿勢に戻ります。

竹刀の構え方、納め方

1 提刀(さげとう)

礼をする時、竹刀は提刀(さげとう)の状態です。

竹刀を左手に持ち、左手は自然に下げる。この時竹刀の弦(つる)が下を向くようにする。

2 帯刀(たいとう)

提刀の姿勢で相互に礼をしたら、竹刀を持っている左手を腰に引きつけます。この姿勢を帯刀(たいとう)といい武士が刀を腰に指している状態のことで、いつでも刀を抜刀できる緊張感が必要です。

竹刀の剣先は後ろに45度くらい下がるようにします。

3 竹刀を構える

相手に礼をして帯刀の状態になったら、お互いに3歩進んで竹刀を構えます。

進み方は右、左、右の順番で進みます。

3歩目を出しながら左腰にある竹刀の柄を右手で握ります。

そのまま鞘(さや)から日本刀を抜くようなイメージで竹刀を抜き、右手首で竹刀を回転させ相手に剣先を向け、左手も柄を握り中段の構えをします。

蹲踞(そんきょ)

お互いに中段の構えをとり、そのまま蹲踞(そんきょ)します。

蹲踞という言葉は相撲でも耳にしたことがあると思いますが、剣道では「獅子の位」と表現されるものですので、背筋を伸ばし堂々とやりましょう。相手との戦いはもう始まっているのです。

具体的には、

・ 足のポジションは中段に構えた時と同じ右足前、左足が後ろ

・ 両足つま先立ちのまま踵(かかと)にお尻を乗せるくらいまで腰を下ろす

・ この時左足は親指の付け根を起点にして左斜め前を向けると体勢がしっかりする

・ お尻が出ないように背筋を伸ばしたまま腰を下ろすようにする

・ 「始め」の号令で背筋を伸ばしたまま、真っ直ぐ立つ

等ですが、動画が一番分かりやすのでウガ店長さんのYouTubeを参考にしてみて下さい。

まとめ

・ 始まりの蹲踞(そんきょ)

 立礼(15度くらいの礼)

 3歩進む

 3歩目で竹刀を抜いて構える

 構えたら蹲踞

 「始め」の号令で真っ直ぐ立つ

・ 終わりの蹲踞(そんきょ)

 開始線に戻って蹲踞

 蹲踞の状態のまま竹刀を左手に納める(帯刀)

 真っ直ぐ立つ

 相手から目を離さないように左足から小さく5歩下がる(帯刀のまま)

 左手を下げて(提刀)立礼(15度の礼)

終わりに

剣道の礼儀作法は剣道形などと同じで形が決められています。

簡単に言うと形にはめて覚えます。

しかし決して無個性な人や無条件で言う事を聞く人間を作るためではありません。

冒頭で述べたように、社会において相手に敬意を払う人間を育てるためです。

我々大人であっても、つい自分の負の感情を剥き出してしまい、相手を傷つけてしまう事があると思います。それほど人間の感情のコントロールは難しいものです。

まずは形にはまって無意識レベルで礼儀正しい人間になる事が大切です。個性はその後嫌でも出てきますので心配いりません。

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