防具のイメージ
息子が中学生になるタイミングで防具を購入する事にしました。
今まで小学生用でしたので、余りこだわる事なく手頃な価格の防具を使っていました。
せっかく新しい防具を購入するのですから、予算の範囲内で、こだわってみようと思いました。
子供の防具なんだから、子供に選ばせたらいいのにという意見・反論はこの際置いておいて(笑)、先ずどんな防具にするかイメージを決めました。
ここ数年黒色の防具を目にするようになりました。
防具といえば、藍染による紺色か、たまに見る白色がオーソドックスでした。
でも前から気になっていたんですよね。「胴胸とかは昔から黒色なのに、なんで黒色の防具は無いのか」って。
現代だと道着、袴も含めて全て黒色で揃える事が出来るようになりました。
防具メーカーの商品開発力には頭が下がります。
今回作成する防具ですが、「特殊部隊」のイメージで作成しようと思いました。
特殊部隊は、作戦を確実に完遂するクールさ、迅速に動くスピード感、そして誰にも負けない強いイメージがあります。
華美な装飾など無くても、その存在自体が強さを表している。そんなイメージです。
そこでネームの刺繍に至るまで全て黒色で統一しようと決めました。
メーカーの選定
メーカーは、お世話になっている防具屋さんと相談して、安信商会さんのブラック達磨「影」に決めました。
安信商会さんだと道着と袴も黒色で統一できるからです。垂れネームも黒色がありました。
ちなみに道着と袴は「オレンジ達磨(黒)」という商品名です。
面のこだわり
ブラック達磨の生地の特徴としてしっかりとしたコシが挙げられます。
織刺でしなやかなのに、縦横のダイヤ形になるようにミシンをかけることで、コシが生まれています。
基本仕様のままだと12mm幅で、イメージよりミシンの幅が幅広でした。
ミシンの幅が広いほど膨らみが出て、衝撃を吸収できます。基本仕様のままでも決して悪い訳ではありませんでしたが、今回は特殊部隊のイメージでしたので、ミシン幅を少し狭くして生地の存在感を多少無くしました。
それと、面縁の色を通常より暗い赤色にしてもらいました。
(本当は面縁も黒色にしたかったのですが、ここは赤色というルールがあるそうです。)
そして面垂れの縁は当初、袋縫いにして縁取りを無くそうと考えていました。
しかし、強度や耐久性の事を考えるとやはり縁取りがあった方がいいとのアドバイスを受けて、面垂れの縁取りはそのままにしました。
面垂れの長さについては、個人的なイメージですが、長ければ高段者のような落ち着いた品格、短ければスポーティーな動的な印象を受けます。
今回は、特殊部隊のイメージで、そして中学生が着用するので、短めに設定してもらいました。
胴のこだわり
胴台ですが、個人的には黒石目のようなザラザラ感のある胴が好きでしたが、特殊部隊のイメージでいくとシンプルな光沢感のある黒色にしました。
胴胸が今回悩みました。
当初は、華美な装飾を極力無くす予定でしたので、総刺をイメージしていました。
しかし、基本使用が人工黒革でしたので、装飾無しだとチープ感が出て逆に違和感になる気がして、基本仕様のS飾りを採用しました。
結果、S飾りの方が全体的に違和感の無い仕上がりになったので満足しています。
垂れのこだわり
垂れも面と同様、ミシン幅を狭くしました。
そして、袋縫にして縁取りは付けないようにしました。
基本仕様だと五段飾りが付くのですが、あえて無しにしてもらいました。
ブラック達磨の垂れひもは、織刺で柔らかく、先端に行くほど細くなっているので、結ぶ時に結びやすく、違和感が無さそうな仕様になっていました。
また、前帯や左右の大垂れに斜めにミシンが入っており、腰にフィットしやすく、大垂れの形がつきやすい工夫がされていました。
小手のこだわり
小手はまず、手の内の茶革を白色に変更してイメージの統一を図りました。
それと、通常であれば、手首の部分や小手頭の部分に縦方向に入るステッチを無くして、全て横方向のデザインで統一しています。
おわりに
ブラック達磨「影」は、ポリエステル生地を使用しているので、胴以外を洗う事が可能です。
学生の稽古量を考えると、気軽に洗う事が出来る事は、衛生的にも大変ありがたいです。
特殊部隊のイメージで今回息子の防具をオーダーしましたが、本当はもっとこだわりたい事がありました。
後、防具袋や竹刀袋を特殊部隊に相応しい物をデザインしたくなりました。
いつかメーカーさんの協力を得て、迩迩芸特殊部隊の防具、防具袋、竹刀袋をデザインしたいです。
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