リバ剣の壁(目指すべき方向性)

経験者

目指すべき方向

久しぶりに剣道を再開された方は先ずここで迷うのではないでしょうか。

① 試合に勝つ剣道を目指すべきか

② 昇段審査を見据えた剣道を目指すべきか

私も悩みました。結論から言うと迷わず②を選択することをお勧めします。

試合剣道の弊害

もともと剣道は人間性を高めるのが目的で、試合は剣道を普及するための施策の一つでした。そしていつしか試合が剣道のメインストリームになってしまいました。

たしかに子供達は競争することが大好きですし、若い内は大会で優勝する事を目指すことで自身の心身が鍛えられると思います。

しかし私たちのような肉体の成長がピークを過ぎた者が昔の経験のまま試合で勝つ剣道をしていては間違いなく故障します。健康のための運動で怪我をしては元も子もありません。

ではなぜ目指すべき方向性で悩むのでしょうか。答えは簡単負けたくないからです。

地方の大会などでいいから勝利の興奮をもう一度。わかりますその気持ち。

しかしそこにゴールはありません。少しだけ承認欲求が満たされるだけです。覚悟を決めて昇段審査で評価されるような剣道の本質を目指しましょう。

ちなみに私は7年間のブランクを経て剣道を再開した時、①も②も両方目指してしまい試合では負け、フォームは崩れてしまうという苦い経験をしました。その後反省を生かして昇段審査に焦点を絞り合理的な身体の動かし方を研究、稽古したところ試合にも勝てるようになるという思いもよらない結果になりました。

立ち合い剣道のいいところ

昇段審査を目指すと自然と「試合」を意識した稽古から「立ち合い」を意識した稽古になると思います。

相手に一本打たれても、こちらが一本決めても油断することなく残心をとり、次の一本を決めるための攻め合いをする。

そこには一本取ったら逃げに転じる相手や、ガードを固めて引き技ばかり狙う勝利至上主義的な相手はいません。

ひたすら理想の剣道を目指し、正々堂々全力を出し合い、打たれたら打たれたで相手から学ばせてもらい、稽古が終われば晴れやかな謙虚な気持ちを思い出し、また明日からの活力を得る。それが私が今経験している大人の剣道です。

立ち合いを主とした稽古に切り替えてからは怪我もしたことありませんし、7、80歳代の方とでも稽古でき人間として貴重な経験をさせていただいています。

久しぶりに剣道を再開してその方向性が曖昧な方は是非立ち合い剣道へ舵を切って下さい。剣道の本当の楽しさはその中にあります。

次回はリバ剣を始めたけど具体的にはどんな練習をすればいいの?という方に向けて書いてみようと思います。

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