おやじ奮起する

経験者

息子に頑張ってもらいたい

ここ最近中学生の息子が自信を無くしている。

原因は剣道の試合で結果が振るわないこと。チームメイトがやたら強いこと。

大人から見ると「努力するしかない」「気持ちで負けたらだめだ」「とにかく頑張れ」みたいなことを思うだろうし、口には出さなかったが僕もそう思っていた。しかし僕が息子の立場ならそんな言葉は耳に入らない。

「勉強しなさい」と何百回言ったところで勉強しないのと同じだ。

息子といえども、他者だ。自分ではない。自分を変えるのはいつだって自分自身。

では他者(息子)に何もできないのか。少しでも影響を与えることは出来るはずだ。

勉強しなさいと口で言うよりも、親が自ら勉強に没頭している姿勢を見せた方が子供はよっぽど勉強する。

親として息子にどう思って欲しいかというと、「おれもできる」と強いやつらに追いついて追い越す気概を持って欲しい。

簡単に言うとチャレンジして欲しい。

よし。父親がチャレンジしている姿を見せるしかない。そう決意したら居ても立ってもいられなくなった。

おやじ奮起する

一言でチャレンジといっても何をしよう。

どうせやるなら剣道だ。しかし昇段審査は近年終わったばかりで、八段審査は随分と先の話だ。

立会いに全振りした剣道を続けていたここ数年、今更試合剣道にシフトチェンジするのは無理なのでは?

無理?

無理だと思い込んでいたことに挑むことこそチャレンジなのでは?

その事に気づいた40代中盤の僕は、覚悟を決めた。

「よし。そこそこ大きな試合で結果を出そう。」

ただ学生と違い中年が出る試合は限られている。一番有名なのは、全日本剣道選手権。

しかし全日本剣道選手権予選を勝ち上がるのは現実味が無さすぎる。

それならば地方のローカル試合だろうか。これも今まで参加したことあるし、チャレンジ感が伝わらない。

そこそこ大きな規模で、中年でも努力次第でチャンスがある試合は・・・

色々調べて発見した試合が「国民スポーツ大会選考会」いわゆる国体の予選である。

これまで自分が国体に出るなどとイメージしたことも無く、身の程しらず感を感じながらも過去の要項を調べてみる。

国体の予選は先鋒が18歳〜24歳まで、次鋒が25歳〜34歳まで、中堅が35歳〜44歳まで、そして副将が45歳〜54歳までと年齢基準があった。

よし!この試合に決めた。

そう決意した途端、ただひたすら試合に向けて全力を尽くす学生時代のような気持ちが蘇ってきた。

基本戦略

いくら年齢基準があるとはいえ、各県の代表を決める試合だ。

当然勝ち進めば、全日本選手権を経験した有名選手達が立ちはだかる。

戦略と戦術なしで勝負して勝てる相手ではない。経験と稽古量が違う。

無い頭を絞り基本戦略を3つ立てた。

1つが、「スピード」だ。

僕の強みは、出頭技のスピードだ。せめてこれだけは絶対に負けないようにしたい。

逆に引き技は苦手だからここで勝負はしない。

2つ目が、「精神力で絶対に負けない」こと。

強い選手達が出場する試合は国体だけではない。当然出場するからには勝ちにこだわるだろうが、国体予選に懸ける思いは負けてない自信がある。この思いの強さを試合での気迫と我慢比べで負けないように活かすべきだと思う。

気持ちで負けないためにも、スタミナ切れは避けたいな。

最後が、「予定調和を崩す」だ。

強者が強い所以は、打突のスピードや技の完成度が高いことはもちろんだが、相手の動きを冷静に見切るその目にある。

鍛錬を積み重ねたからこそ、相手の動きを予測することで、無駄な動きを少なくして、的確に打突できる。

しかしどんな強者でも初めて見る動きには、一瞬反応が遅れる。

相手の予測値を外した動きを織り交ぜることで、相手の予定調和を崩し「あれ?ちょっといつもと違うな」という違和感を感じさせたい。その小さな違和感を積み重ねてチャンスを掴もうと思う。

稽古の計画

スピード、精神力、予定調和を崩す動き。この戦略を実現するための稽古をやろうと思う。

序盤の数ヶ月は、「全力基本打ち」「全力の連続打ち込み」で基礎体力と足腰を鍛える。要するに数試合戦い続けるスタミナとスピードを身につける。当然精神力で相手に負けない気迫を出すためにも全力でやることが重要だと思う。

中盤の稽古計画は、技の研究を中心にやろうと思う。

得意な技を更に磨く。中途半端なレベルの技が沢山あっても一流から一本取ることは出来ない。

最後まで自信を持って放てる技が欲しい。僕の場合は、出頭面と出小手。あと返し胴。

あれ?どの技も相手が面を打ってくれないと成立しないぞ。(笑)

次に一本取られた場合に取り返す技の研究。

相手は簡単に打ってきてくれない。むしろガードして間合いを外してくる。

カウンター系の技を得意とする僕にとっては最悪の展開だ。

相手が下がっても届く、「突きから面」「面面」「小手胴」「攻め込んで逆胴」なんかを練習しようと思う。

終盤の1、2ヶ月は実戦を増やして試合感を磨く。

試合展開だったり、実戦での攻めの感覚を研ぎ澄ませていく。

特に相手の動きを予測するには、通常以上の集中力が必要だ。

丹田をいつも以上に意識して精神を研ぎ澄ませていこうと思う。

これに加えて、体力トレーニング。これは序盤から終盤にかけて継続していこうと思う。

ここ10年間くらいは昇段審査に向けた稽古が中心で、体力トレーニングは余り重要視していなかった。ただ試合で勝つことを考えると体力トレーニングは必須だと思う。

しかも我々中年にとって、体力トレーニングをやるのとやらないのでは、その差が明確に出る。

上半身、下半身、腸腰筋の筋力強化と、ランニングとかを継続しようと思う。もちろん素振りも。

大事なことは実行

ここまで書いたことは、国体予選に出るという決意と勝つための作戦だ。

現段階では絵に書いた餅である。

大事なことは、これを実行(稽古)すること。そしてすぐに検証して改善すること。これを高速で回転させていくしかない。

なんせ中年は、学生に比べて稽古量が少ない。理由は忙しいだけではない。短期間に稽古しすぎると怪我をするからだ。

しかし稽古量が限られるからこそ、稽古と稽古の間の期間を無駄にしないようにイメージトレーニングをしたり、次回の稽古の目標を明確にする等、別の種類の努力に磨きがかかる。

準備期間は数ヶ月だが焦らず行こうと思う。

いつもは、皆さんに向けた文章はですます調で書いています。今回のシリーズは自分の備忘録的な感覚で書いているため、少し偉そうな文章になってしまい申し訳ございません。

また途中経過を書いていこうと思うので、「中年の頑張りに興味を持ってくれた人」や「本当に息子君に影響を与えることができるのか?」などに興味のある方はぜひ応援よろしくお願いします。

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